INABA Hakuto / New Novel

造反有理
文革楼の殺人

稲羽白菟

文化大革命──言葉が凶器となり、暴走する狂気が理性をねじ伏せた時代。文革を逃れ、文化人たちが匿われた円楼で連続する見立て殺人。「造反」という革命のロジックを覆すのは推理のロジックか? それとも……

凄惨な処刑大陸か、理想に充ちた究極の花園か。文革時代に鳴り響く壮大なオペラ、21世紀のわれわれは、その調べをどう聴く?

島田荘司

この作品はしばらくの間、稲羽白菟の代表作となる。作者自身も、この壁を越えるのはなかなか難しいだろう。

貫井徳郎

尋常ならざる重量感だが、駆け抜けるように読了した。巧緻さと気品に充ちた、今だからこそ読まれてほしい大傑作。

竹本健治

ミステリに造反するミステリ。今だからこそ、読むべきところはいくつでもある。

京極夏彦

Commentary

解説・千街晶之

「探偵小説でしか語れない真実」という美しい理想が脆くも瓦解した二〇二〇年代の現実を本書は反映している。しかし、それでも憎悪と分断の時代に造反し、理性とロマンティシズムを掲げるという覚悟が、この小説から見て取れるだろう。(中略)理屈の通らない世をいかに生きるかをひとりひとりが真剣に考えざるを得なくなった現在、本書を読む意義は極めて大きい。

巻末解説より抜粋

Story

文化大革命の嵐から逃れた桃源郷で、なぜ人々は殺されたのか。

1968年12月。文化大革命の渦中。若き劇作家・李蔡文は江西省と湖南省の省境の山中に人知れず聳える円形の楼閣「文閣楼」に到着した。

元解放軍元帥、京劇役者、推理作家、映画女優、科学者、料理人、僧侶……。文化大革命を主導する「四人組」の魔手から逃れた文化人たちが、周恩来首相の手で密かに匿われていた最後の桃源郷。

だが、その仙境で一人が姿を消し、一人が死体となって発見される。そして連続して発生する奇妙な見立て殺人。文革から救われた人々が、なぜ次々に死なねばならないのか?

Background

文化大革命とは

1966年から1976年、「プロレタリア文化大革命」は中国の政治・文化・社会を根底から揺さぶった。表向きの名目は封建的・資本主義的な旧弊の一掃だったが、その実態は権力闘争であり、思想の暴力的な均一化だった。

紅衛兵と呼ばれる若者たちが街頭に溢れ、文化人・知識人・高級官僚は「吊し上げ(批闘)」にさらされ、書物は焼かれ、寺院と文化財は破壊された。膨大な数の犠牲者を出したこの運動の全容は、今も明らかではない。

本作では、この時代そのものが巨大な密室として機能する。外界の狂気から逃れたはずの円楼の内部で、理性とロマンティシズムはどこまで持ちこたえられるのか。閉じた空間に凝縮された問いは、決して過去だけのものではない。

文化大革命期の批闘を思わせる白黒写真風イメージ

革命無罪

四旧打破

懐疑一切

造反有理

Interview

著者インタビュー

中国を舞台に選んだ理由、文化大革命という「特殊状況」、そして『十角館の殺人』のその先へと進もうとした意志。著者インタビューでは、本作の核にある発想が語られています。

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『造反有理 文革楼の殺人』函表紙
函表紙
『造反有理 文革楼の殺人』本体書影
本体表紙

Bibliography

本格ミステリ史上初、文化大革命を舞台にした「館もの」ミステリー。

『造反有理 文革楼の殺人』帯付き函表紙

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書名
造反有理 文革楼の殺人
著者
稲羽白菟
発売予定日
2026年6月27日
版元
行舟文化
判型・仕様
四六判・函入り上製本
ページ数
640ページ
価格
定価3,000円+税 / 3,300円(税込)
ISBN
978-4-909735-22-5
装画
喜国雅彦
装幀
坂野公一(welle design)
解説
千街晶之

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